ダ・ヴィンチ - ワラウ

「自分自身を愛することを、学べ」自分が嫌いな人は、人に疎まれやすい?/君は君の道をゆけ④

2020年7月31日

  • 私たちの心を動かす、哲学者ニーチェの言葉の世界へ。刺激的な言葉の数々を遺したニーチェですが、その中には優しく私たちの背中を押してくれるものも多くあります。「君は君の道をゆけ」と、力を与えてくれるメッセージの中から、厳しくもあたたかい言葉の一部をご紹介します。


    『君は君の道をゆけ』(齋藤孝:著、東元俊哉:イラスト/ワニブックス)

    おまえたちの隣人を おまえたち自身のように 愛するがいい。 ―しかしまず自分自身を 愛する者となれ。


    『ツァラトゥストラ』(中公文庫、381ページ)


    「自分自身を愛する者となれ」とありますが、自分自身を愛するということは、とても難しく、大事な技術だということもまた、ニーチェは言っています。ちなみに、ドイツの詩人・ゲーテも「自分を愛する者とならなければいけない」と、同じことを言っていますから、それほど大切なことだということでしょう。


     いわゆる自己肯定力が低い人は、メンタル面での安定感がないため、人に疎まれやすいという傾向を持っています。たとえば、「誰も私のことを理解してくれない」「あの人は好かれていていいよね」といったように愚痴を言い続けると、人は離れていくもの。「いちいち慰めたり、愚痴を聞くのは面倒くさいな」ということになりますから。


     そんな、ネガティブシンキングな人に、いきなり「隣人を愛せよ」といったところで、難しいことはおわかりいただけるでしょう。したがって、そういう人はまず、「自分自身を愛する」ことを学ばなければいけません。


     そこで、自分自身の愛し方の一つとして、「偏愛マップ」をおすすめします。まずは自分自身を横に置いておいて、自分の好きなもの、自分が熱望しているもの、そういうものを書き出すという作業です。書き出すうちに、自分の〝ワールド〞ができてきて、少なくともそのワールドにあるものには、肯定的になることができるはずです。


     つまり「自分自身を好きかどうかはわからないけれども、とりあえず自分のワールドは好き」という状態になります。それだけでも、十分に自分を愛することになるのです。

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