ダ・ヴィンチ - ワラウ

美人女子高生を料理で手なずけ飼育するのは…小5のお母さん!? 幸せ満腹グルメコメディ

2020年7月24日

  • 舞ちゃんのお姉さん飼育ごはん。
    『舞ちゃんのお姉さん飼育ごはん。』(秋津貴央/竹書房)

     偶然だが、前回の『短い横断歩道も待つタイプの中学生』のような、“しっかりした少女”が主人公の作品を2週連続で取り上げたい。誰も傷つかない、それでいて心温まる内容だ。私はこういうやさしい作品が好きだ(それとはまったく真逆のサイコっぽい作品も好きだけれど…)。


     さて話を戻して、今回ご紹介する“しっかりした少女”は、前回よりさらに年齢を引き下げて小学生。しかも、年上のお姉さんを料理で“飼いならしちゃう”というトンデモストーリー…ではなく、お腹を空かせたお姉さんに手作り料理を食べさせて心もお腹も満たしてあげるというやさしい物語。小学生なのに“オカンみ”溢れるグルメコメディ、秋津貴央先生の『舞ちゃんのお姉さん飼育ごはん。』(竹書房)をご紹介!


     自然豊かな田舎で父と2人暮らしの小学生5年生の少女・五十嵐舞。ある雨の日に学校から帰宅すると、玄関前に何やら影が…。近づいてみると、そこにはセーラー服姿のロングヘアーのお姉さんが横たわっているではありませんか! 生きているのかな? お姉さんをツンツンしてみると、スッと起き上がった! …と思ったら、力が入らなかったのか、舞の胸元に倒れ込んでしまう。倒れた原因は、空腹。お腹の虫が鳴ったのを聞き、舞は彼女に料理を振る舞うことに。


     舞が料理を始めようと、朝から仕込んでおいた鮭の炊き込みご飯が入った炊飯器を開けると、お姉さんはたまらずにつまみ食い。
    「下手に手を加えるよりこのままのほうが…」
    お姉さんが発した何気ない言葉に、舞ちゃんのハートに火が点き、さらに美味しいものに仕上げようと腕を振るう! 小学生の包丁を使う姿にハラハラしながら見守るお姉さん(※実際は、危なげなく使いこなし、慣れた手つきで材料を刻んでいます)。そして出来上がったアレンジ料理にガッつくお姉さん! 彼女の心からの「おいしい」という感想に、やさしく微笑む舞――そんなお姉さんと少女の、ごはんで幸せを満たし合う、あたたかく美味しい物語だ。

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