ダ・ヴィンチ - ワラウ

男性を不自由にし性差別へと繋がる「男らしさ」の呪い。「男たるもの」という刷り込みの重さ

2020年9月12日

  • これからの男の子たちへ 「男らしさ」から自由になるためのレッスン
    『これからの男の子たちへ 「男らしさ」から自由になるためのレッスン』(太田啓子/大月書店)

    『これからの男の子たちへ 「男らしさ」から自由になるためのレッスン』(太田啓子/大月書店)は、DVや女性の離婚といった案件を多く受け持ってきた弁護士による著作。2人の男子小学生を育てるシングルマザーでもある彼女は本書を通じ、性差別をなくすには幼少期からの教育こそが重要だ、と訴える。


     そこで着目すべきが、書名にもある「男らしさからの自由」である。「男たるもの」「男のくせに」「男らしくない」といった価値観をインストールされた男性は、時に女性より上のポジションに立つことに固執し、競争の結果でしか自分を肯定できなくなる。


     過労自殺で亡くなるのは圧倒的に男性が多い、というデータもある。「一家の大黒柱」として過剰な労働を強いられながらも「助けて」という「男らしくない」ひとことが言えず、責任を一手に引き受けて自死に至る。精神を病んだ男性が精神科にかかるのは、女性に比べて遅いという統計も示唆的だ。

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