ダ・ヴィンチ - ワラウ

バドミントン桃田賢斗の自伝が胸に迫る理由

2021年4月3日

  • 自分を変える力
    『自分を変える力』(桃田賢斗/竹書房)

    「まるいち食堂のソースカツ丼が今でも世界一美味しいと思っている」

     このフレーズがとても強く響いて、一気に読み進めてしまった。バドミントン世界ランキング1位の桃田賢斗選手による自伝『自分を変える力』(竹書房)である。

     まるいち食堂とは、福島県の自然豊かな猪苗代町にある老舗食堂。中学から県内の富岡町にある中高一貫校でバドミントン留学をしていた桃田選手は、東日本大震災で猪苗代町に練習場所の移転を余儀なくされるも、町の人々に支えられて再び奮起する。ソースカツ丼は、その時の思い出の味なのだが、世界に名を馳せるトップ選手になった今もそう語るところがじんと来た。

     とっても美味しいに違いないが、意味しているのは人の温かさゆえの美味しさ。いわば「おふくろの味」に近い、不可侵の“世界一”だろう。


    自分を変える力
    『自分を変える力』(桃田賢斗/竹書房)

    「まるいち食堂のソースカツ丼が今でも世界一美味しいと思っている」

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